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今日も、朝の情報番組とお昼の情報番組の間の特に何の番組もやっていない時間帯に、膝の痛みに効果があると大々的に言っているサプリメントを紹介する15分間くらいの番組がありました。

それが過大広告すぎて、見ているこっちが心配になるくらいの内容でした(笑)

 

変形性膝関節症でお悩みの方の多くは、1日の中で常に膝の痛みを抱えておられることが多く、日常生活にも支障をきたしていることが多いようです。

そのような多くの方は、病院で処方された痛み止めもしくは市販の痛み止めを用いることが大半で、手術は何としてでも避けたいと考える傾向にあります。

その気持ちはとてもよく分かります。

膝の痛みに効果があると過大に言われているサプリメントは、グルコサミンやコンドロイチンといったものが有名かと思います。

みなさんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

 

変形性膝関節症の場合の膝の痛みは、軟骨がすり減っていることにより引き起こされているとされています。

その軟骨が、グルコサミンやコンドロイチンにより構成されているため、そのような物を摂取出来るサプリメントが効くと言っているわけです。

 

しかしこれらのサプリメントは、痛みの緩和という面においては、ほとんど有効ではありません。

なぜなら、軟骨には痛みを感じる「痛覚」というものが存在せず、なおかつ軟骨には再生能力がないからです。

ですから、軟骨がすり減って痛みが出るということは絶対にあり得ませんし、グルコサミンやコンドロイチンのようなものを摂取しても軟骨は絶対に再生されないのです。

 

実際に多くの研究で、グルコサミンやコンドロイチンは、膝関節の痛みを緩和するには有用でないとされています。

サプリメントを飲んで痛みや腫れが引いたと言う人も一定数いるのですが、ただの砂糖の錠剤を偽薬として飲んでも同様の結果が得られるというデータもあります。

ロキソニンなどの鎮痛薬の方が、上記のサプリメントよりは、はるかに効果的です。

 

痛みを軽減・改善させる選択肢というのは、沢山あります。

何を選択するかはその方次第と言えます。

グルコサミンやコンドロイチンのようなサプリメントは決して安いものではありません。

効果を感じている方に関しては、それでいいかと思っています。

当院に来られる方でも、グルコサミンやコンドロイチンのようなサプリメントで効果を感じているとおっしゃる方については、正しいことをお伝えしない場合もございます。

ですが効果を感じていない方や、これからグルコサミンやコンドロイチンのようなサプリメントを頼ってみようと思ってらっしゃる方は、どうか意味のないものに対して無駄なお金を使わないようにしていただければと思います。