本日は、代償動作についてお話いたします。
代償動作という言葉は聞き慣れないと思いますので、まずは代償動作とは何なのか?ということをお話いたします。
字の通りなのですが、代わりの動作のことです。
例えば、膝が痛くて歩けない時に、身体の様々な部分に力を入れたり荷重をかけるのを変えたりして、痛くないように歩くということを無意識にやっているというのが代償動作です。
この動作が最も優れているスポーツ選手が、野球のピッチャーだそうです。
野球のピッチャーは、肘が痛い肩が痛いという時でも、無意識に痛くないように投げることが出来ます。
しかも、痛みがない時と同じコースに同じ球威・スピードで同じ場所に投げることが出来るそうです。
ですから、野球のピッチャーのケガは、選手生命を脅かすほどの取り返しのつかないケガになってしまうことが多いのです。
この代償動作で厄介なのが、誰でも無意識に出来てしまうということです。
ですから、痛みや不調の本質的な部分に気付くのが遅くなってしまうことが多く、代償動作を見落としてしまうと、痛めている部分だけの話ではなくなってくるため、重症化してしまうことが多いのです。
この代償動作を見落とさないコツがあります。
少し難しいかもしれないのですが、脳がサインとして出す身体の違和感に気付くように心がけるということです。
これに関しては、普段から運動をやっている方は気付きやすいということがあります。
運動する時間がなかなか取れない方は、自分の身体に向き合う時間を最初は数分からでもいいので作るようにしましょう。
運動しなくても、ストレッチや身体のケアを毎日やっていると少しの違和感に気付けるようになっていきます。
脳からのサインをいち早く察知して、痛みや不調を未然に防いでいきましょう。