症状を改善させる上で重要なこととして、脳へのアプローチというのがあります。
一見、難しそうに聞こえると思いますが、やり方はいたってシンプルで、当院に来られている方の多くの方がそれをするだけで、効果を感じてらっしゃいます。
まず人間の脳というのは、大きく言うとインプットする情報とアウトプットさせる情報の2つからなります。
インプットする情報とは、脳に入れていく情報です。
アウトプットさせる情報とは、身体の反応で言うと、痛みや違和感などの自分で感じている結果の部分になります。
インプットする情報をもとに、アウトプットさせる情報が決まっているということが、最近の研究で分かってきています。
ですから、アウトプットさせる情報(いわゆる結果の部分)を変えるためには、インプットする情報を変えるということが非常に有効なのです。
特に慢性痛で悩んでらっしゃる方はこれが顕著に言えてしまうのですが、ずーっと痛みがあると、人間の脳は痛みがあるのが普通の状態という認識をしてしまいます。
インプットする情報が変わらない状態になるため、痛みの部分のアウトプットさせている情報が変わらないというわけです。
ですから、ずーっと痛みが変わらないということになってしまうのです。
インプットする情報を変える簡単なやり方としては、痛みや違和感について常にポジティブな思考で生活するということです。
どういうことかと言いますと、日に日に症状が変わる方が多いと思いますので、その変わっていく中で「今日はいつもより痛みや違和感が少ないな」という日にそれを自分に言い聞かせるように思うだけでいいです。
それを積み重ねていくと、インプットする情報が変わっていきますので、痛みや違和感というのが変化していくことが多いというわけです。
簡単なことなのですが、こんなことだけで痛みや違和感が変化していく方が非常に多いです。
はじめは半信半疑でも構いませんので、是非お試しいただければと思います。